新社会人はどのようなキャリア形成を描くべきか

終身雇用制や年功序列制の崩壊が叫ばれて久しい昨今、企業に入社したとしても、将来が安泰というわけにはいきません。その一方、努力や工夫次第では、可能性は大きく広がっていきます。ただし、闇雲に走っていても思い描く未来に到達できないでしょう。大切なのは、しっかりとしたビジョンを描き、そこに到達するための道筋を立てること。それこそがキャリア形成です。

 

なぜキャリア形成が必要か

終身雇用制が一般的だった時代と比べ、労働の在り方は大きく変わり、「就職したらゴール」ということはなくなりました。「就職後、どういった形で働きたいかを考え、そこに近づくための努力をしていく……」。これは上昇志向の強い人たちだけがすることではなく、今や、誰しもが考えなければならないことなのです。

 

では、キャリア形成を考える上で、何を重要視すればいいのでしょうか。まず自分が立っている現在位置は把握しておきましょう。キャリア形成とは、地図上に描かれる目的地までの道順のようなもの。どこに行きたいかが明確でも、「自分が今どこにいるのか?」が分からなければ道順は描けません。

 

具体的にいうと、何ができるのか? どういったスキルがあるのか? といったことを考えてみてください。それと同時に、できないことや課題についても考えてみましょう。もちろん、新社会人の場合、できることや持っているスキルはそれほど多くはないでしょう。むしろ、できないことや課題が山積するはず。しかしながら、それを把握することは自らの現在位置を知ることに他なりません。

 

キャリア形成と経験

就職活動中から、自らの適性について考える人は多いでしょう。性格診断や適性診断などの結果を受け、自らの適性に合った仕事、自らの適性にあったキャリアを歩みたいと願うはずです。もちろんそれは悪くありません。ただし、そういった診断を盲目的に信じ、それをすべての指針としてキャリア形成をしていくのはやめておきましょう。最悪の場合、可能性が狭まってしまいます。なぜなら、仕事をしたり、他者と関わったりする過程で、適性は変化していくものだからです。

 

とかく勘違いされがちですが、キャリア形成とはただ経験を積むということではありません。自分が思い描く道筋において「この経験はあまり必要ないな……」と判断した場合、それは回避してもよいのです。とはいえ、新社会人の場合、その判断をするのも難しいでしょう。というよりも、その判断力を養ってくれるのが経験なのです。すなわち、キャリア形成は経験と似て非なるものですが、正しくキャリア形成をする上で経験は必要ということです。

 

キャリア形成のポイントと裁量

入社後、任せられた仕事が自ら掲げた目標とあまりにもかけ離れている場合、いったいどうすればよいでしょうか。例えば「本当はクリエイティブなことをしたいのに営業をしている」「営業で活躍したいのに事務を任せられている」といったことです。シチュエーションにもよりますが、辞めて次の道を探すという選択をするのは見切り発車でしょう。そこから軌道修正して最終的に理想のキャリア形成を実現することは可能ですし、やや回り道するをことで得るもの大きいでしょう。少し回り道をすることで「営業のことをきちんと理解しているクリエイター」や「事務ができる営業」といったユニークなキャラクターができあがるからです。

 

また、定期的に目標を見直すというのも重要。経済の状況は日々変化していきますし、あなたを取り巻く環境も変わっていくでしょう。会社に入りたての頃に思い描いていた理想も、1年後にはガラリと変化しているかもしれません。そのため、定期的に自分自身を見直し、目標設定を更新していくことが重要となってきます。

 

入社前からキャリア形成を考える者は、自分が中心になって仕事がしたいと願うでしょう。新卒にある程度の裁量を持たせ、企画やプロジェクトを進めさせる会社はあります。中心になって仕事を進めることで、当事者意識が芽生え、成長も早くなるからです。とはいえ、何も分からない新人は、先輩のそばで仕事を教えてもらい、徐々に裁量の場を与えられるというパターンが多いはず。

 

そういった状態ですと、思い描いたように働けないかもしれませんし、ときに理不尽だなと感じることがあるかもしれません。また、自由がないと感じたり、自分の長所を発揮でないなと感じたりすることも。しかし、すぐにドロップアウトしてしまうのはよくありません。より良いキャリア形成を描くためにも、学ぶべきことは学びましょう。そういった苦しい時期を耐え忍ぶことで見えてくる道もありますし、目指すべき将来も変わってくる可能性があるのです。それはキャリア形成を描く上でもかなり重要になってくるでしょう。

 

まとめ

キャリア形成を考える上で重要なのは、自分の現状を常に見直すことと、定期的に目標を更新していくことでしょう。また、自分ひとりで考えていると、どうしても視野が狭まってしまうので、周りからの意見にも耳を傾けることも大切です。