複数内定をもらったらどうする? 入社する企業を決める基準

年々高度化していく就職活動でようやく手に入れた内定はうれしいもの。
最近は売り手市場ということもあり、複数の企業から内定をもらう学生が多くなりました。

ですが、複数の企業に入社できる選択肢が与えられたことで、最終的にどこの企業に絞ろうかと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は複数内定をもらった企業のうち、自分に最適な企業を絞り込むためのポイントを紹介します。

就職活動はあくまで仕事を得るための手段にすぎません。
新卒で働く場所というのは、長い間続くキャリアを形成する上での大切な最初の一歩。むしろ重要なのは、これからなのです。

これから働く職場の雰囲気を知っておく

複数の内定先から1社に絞れないときは、実際に働いている人の雰囲気を見て検討してみましょう。

せっかく就職活動を勝ち抜き企業に入社できても、仕事内容や、人間関係などが原因で辞めてしまうのはもったないです。ですから、どこで働くかを吟味することは大切。内定先から行きたい企業を選べないときには、実際にそこで働いている人を基準に見てみるといいでしょう。

内定先の先輩社員の話を聞いてみる

可能であれば内定先の先輩社員から実際の話を聞いてみましょう。

大学のOB・OGなど個人的な人脈があって、余計な気遣いなく様々な情報が集められる場合は幸運です。いろいろなことを聞けば、それはたいへん有効な判断材料になります。

例えば、給与面の話は求人の段階では理解していても、実際の昇給ペースや昇給・昇進に至る人の割合は実際に入社してみないとわからないことが多いです。
また、繁忙期や有給休暇の取得状況など、そこで働いている人に聞いてみないとわからないことは少なくありません。

内定者に会ってみる

将来同期になる仲間が自分にとって魅力的かどうかも重要な決定要因。

内定後には内定者親睦会や内定者研修など、同期となる仲間と交流を深めていく機会がありますので、そういったイベントに参加して、本当に自分に合う職場なのかどうかを判断してみてください。

インターネットの口コミサイトを活用する

インターネットの口コミサイトを活用する
もし自分の周りに内定をもらった企業で働いている知り合いがいなければ、インターネットの口コミサイトを活用するのも有効でしょう。

実際にその企業で働いたことのある方の口コミを集めた情報サイトも多くなっていますので、そこから企業の情報を収集してみるのもいいでしょう。

ただし、インターネットの口コミには主観的であり、実際よりもネガティブに書かれていることもあります。
情報全てを鵜呑みにするのではなく、あくまで参考程度に見ておくことをおすすめします。

自分がそこで働いている姿を想像してみる

複数内定をもらった企業ごとに、それぞれで自分が働いている姿を集めた情報をもとに想像してみましょう。

もし、具体的に働いている姿を上手くイメージできないのであれば、まだその企業の情報が足りていないかもしれません。

自分で必要な情報を集めてより将来の自分に近いイメージを形成していきましょう。
働いている姿が具体的に想像できるようになったら、自分がどの会社でどう働きたいのかも自然と分かってくるでしょう。

企業の将来性を把握する

内定先が果たして将来的に成長していく企業なのか、あるいは業界なのかをよく考えておく必要があります。

ここでは企業の将来性を把握するためのポイントを紹介します。

明確なビジョンがある

企業のホームページには設立の目的や事業の理念が書かれているページが掲載されているはずです。
もし書かれていなければ、その企業を選択肢からはずしてもいいでしょう。

特にベンチャー企業や中小企業などは経営者の考え方が経営方針に直結することが多いため、経営者に明確なビジョンがなければ成長が頭打ちになることが多いです。

可能な限り、インターネットや新聞、雑誌などで内定先の経営者のインタビュー記事を見つけ、経営に対する考え方を知っておきましょう。
企業の将来性が良くわからなくても、経営理念に共感できるかどうかという基準で判断してみることもおすすめです。

内定先の営業収益を見てみる

会社において重要なのは理念だけではありません。
企業の今後を把握する一番手っ取り早い方法は、その企業の数字を見ることです。

上場企業であれば決算短信などの経営情報を、未上場であれば決算告示などの情報から営業収益の推移をチェックしてみましょう。
営業収益とは売上純利益から経費を差し引いた利益のこと。
財務諸表の損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書を見ることで把握できます。
目安として過去3期分の推移は必ずチェックしておきましょう。

上場企業ならばROA(純資本利益率)を業界で比べて平均以上であれば、収益性が高いと判断できます。

売上が順調に伸びていればその企業の将来性に期待できますし、逆に落ちていれば疑問符がつきます。
また同じ業界内の競合企業と比べてみましょう。
ただし、売上が顕著に伸びているが実態はよくない、という場合もあります。
逆に利益が減っているものの、先行投資をしている最中でこれから成長が期待できるケースもあります。

売上を見るときは、表面上の数字に惑わされないように財務の健全性を確認してください。これも、企業の決算情報の借入金、キャッシュフローの項目で確認できます。

大学・大学院で会計学を学んだことのない方にとっては、会社の数字を把握することは難しいと感じるかもしれません。

しかし、業績の把握はむしろ簡単です。
難しい専門書で勉強しなくても、「【増補改訂】 財務3表一体理解法 (朝日新書)」や「マンガで入門! 会社の数字が面白いほどわかる本(ダイヤモンド社)」のような気軽に読める本を読んでおけば、基本的な数字の意味を抑えることが出来ます。

柔軟性のある会社かどうかを確かめる

企業の成長性を予測する場合、新商品や新サービスを積極的に展開していたり、ライバル企業にはないユニークなビジネスモデルが存在するかは重要なポイントになります。

内定先の企業のホームページをチェックしてみて、プレスリリースや沿革などに新商品・新サービスがどのくらいの頻度で提供されているのかどうか確認してみましょう。

今後のキャリア形成についてよく考えてみる

企業に入社してから後悔しないために、今後自分が歩んでいきたいキャリアの形成に主眼を置いて企業を選んでみましょう。

その際、自分が働き続ける上で最高な環境かどうか、転職の際に役立つスキルが身につくかを考慮するといいでしょう。

自分にとって本当に最適な環境かどうかを知る

入るべき会社かどうかを判断する一番の方法は、自分にとっての最高の環境に当てはまるかを考えることです。

メリットが多い会社が自分にとって最高の環境といえるでしょうか。それは違います。たとえば、高い給料、短い労働時間といった環境であったとしても、やりがいを感じなければ毎日はつまらないものになってしまうでしょう。また、仕事へのモチベーションが高まらず、それによって次第に会社内に自分の居場所がなくなってしまうかもしれないのです。

一方、たとえデメリットが多いなと感じる職場でも、やりがいを感じるのであれば、入社する意義はあります。毎日は充実しますし、社会人としても大きく成長できるでしょう。

キャリアアップの機会に注目する

給料を稼げることも大事ですが、これからの時代は将来に向けて自分の力を身に付けられるかどうかも考えなければなりません。

その辺りは、資格取得、スキルアップを支援してくれるどうかに注目するとよいでしょう。
これは企業によって制度が異なります。
場合によっては業務に必要な資格取得に対して、金銭面の援助など支援をしてくれるところもあります。

支援が手厚い内定先であれば、仕事も一生懸命やりながらキャリア、スキルアップができるでしょう。
将来のために自分の力を付けていきたい、新しいスキルを身に着けていきたいと考えているのであれば、キャリアアップの機会に注目して内定先を選択するのがおすすめです。